L鎖とH鎖の鋳型を混在させたFab抗体の合成例

Fabは、軽鎖(LC)と重鎖(HC)が分子内でジスルフィド結合を形成し、会合して活性型となります。そのFab抗体を PUREfrex®2.0 反応液に DS supplement を添加して合成した結果、実際に抗原と結合できる活性型のFab抗体が合成できました。さらに、軽鎖(LC)と重鎖(HC)の鋳型DNAの添加する比率を最適化することで、活性型のFab抗体の収量が上がることも確認できました。

1)合成方法

PUREfrex®2.0 と DS supplement を含む反応液に、PCRで合成したHerceptin由来の軽鎖(LC)と重鎖(HC)の鋳型DNAを添加し、37°Cで4時間インキュベートしました。PUREfrex®2.0とDS supplementの合成例は、こちらのサイトの使用方法もご覧ください。

2)SDS-PAGEによる合成の確認

軽鎖(LC)の鋳型DNAの添加量を一定にし、重鎖(HC)の鋳型DNAの濃度をふって、Fab抗体を合成した反応液をそのままSDS-PAGEへ供しています。等量の軽鎖(LC)と重鎖(HC)を添加すると、軽鎖(LC)の方が合成量が多く、重鎖(HC)を軽鎖(LC)の8倍量添加した場合に、軽鎖(LC)と重鎖(HC)の得られるタンパク質量が同程度になることがわかりました。(最大収量 0.5mg/mL)

3)ELISAによる活性の確認

2)と同じ要領で軽鎖(LC)の鋳型DNAの添加量を一定にし、重鎖(HC)の鋳型DNAの濃度をふって、Fab抗体を合成し、抗原に対するELISAのシグナルの強さを比較した結果を示しています。その結果、軽鎖(LC)に対し重鎖(HC)を8倍量添加した場合に、最も強いシグナルが得られました。この結果は、2)の結果で軽鎖(LC)と重鎖(HC)の合成量が同程度であった条件と一致しており、効率よくFabの活性型を形成できたことが原因で強いシグナルが得られたと考えられます。

ELSIA

 

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