Q14:鋳型のプラスミド調製の注意点は何ですか?

プラスミドDNAを調製する際は、精製時に使用したバッファーに添加したRNaseの活性が最終精製物に残っていないことが重要です。
例えば、Qiagen社のQIAprep Spin Miniprep Kitや、Promega社のWizard Plus SV Minipreps DNA Purification Systemのようなメンブレンタイプの精製キットを使用した場合、Lysis bufferに含まれるRNase Aが最終精製DNA溶液にも混入しています。このまま鋳型DNAとしてPUREfrex®の反応液に添加すると、転写産物などのRNAが分解されタンパク質の合成が阻害されます。
このタイプの精製キットで精製したDNA溶液の場合、Phenol/Chloroform処理によりRNaseを失活させた後、エタノール沈殿などにより再度精製することで、RNase活性を含まないDNA溶液を調製できます。あるいは、RNase inhibitorをPUREfrex®の反応液に添加することで、タンパク質を合成できるようになります。一方、Qiagen社のPlasmid Mini Kitでは、樹脂に結合したDNAを溶出後、溶出液にisopropanolを加えてDNAを沈殿させるため、RNase活性の混入が抑制されます。このキットで精製したプラスミドを、そのまま使用できることを確認しています。
【参考】プラスミドを鋳型DNAとして用いる場合の注意点

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