PUREfrex® 1.0 と 2.0 の違い
製品概要
PUREfrex®キットは、皆様の研究目的に応じて、2種類のタンパク質合成反応液、PUREfrex® 1.0(#PF001-0.25)とPUREfrex® 2.0(#PF201-0.25)をご用意しております。
PUREfrex® 1.0
タンパク質科学や合成生物学の分野でもご利用頂きやすいように、内容物を公開しております。
また、タンパク質合成に影響を及ぼすファクターについては、FAQ タンパク質合成についてのQ14をご覧ください。
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PUREfrex® 2.0
生細胞では発現・精製が難しいものや多種・少量でタンパク質が必要な研究向けに開発し、反応液当たりの合成量を高めております。例えば、DHFRやGFPの合成量では、PUREfrex® 1.0と比較して以下のような違いがあります。
PUREfrex® 1.0 | PUREfrex® 2.0 | |
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1キット(250 μL)あたりのDHFRの合成量 | 40 μg | 150 μg |
100 μgのDHFRの合成に必要な反応液量 | 660 μL(3キット以上) | 160 μL(1キット以下) |
1キット(250 μL)あたりのGFPの合成量 | 25 μg | 200 μg |
100 μgのGFPの合成に必要な反応液量 | 1000 μL(4キット以上) | 125 μL(1キット以下) |
PUREfrex® 1.0とPUREfrex® 2.0は、分子シャペロンやジスルフィド結合の形成を促す添加剤を加えてタンパク質の合成を行うことができます。同条件の下、様々なタンパク質の合成を比較しました。
1. 原核生物および真核生物由来のタンパク質を合成した結果、PUREfrex® 2.0 で合成した場合、様々なタンパク質で合成量が増大していることが確認できました。
2. GFPを合成した結果、PUREfrex® 2.0 で合成した場合、蛍光強度に10倍以上の差(反応液当たり)がみられました。
3. ジスルフィド結合(SS結合)が必要な大腸菌酸性フォスファターゼ(AppA*1)をPUREfrex® 2.0をベースにDsbC Setを添加して合成した結果、酸化剤やジスルフィド結合イソメラーゼの存在下で活性タンパク質の合成量の向上が確認できました。
4. 正しい高次構造の形成に分子シャペロンが必要なタンパク質を合成した結果、PUREfrex® 2.0 で合成した場合、分子シャペロン存在下で活性タンパク質の合成量の向上が確認できました。
DnaK Mix:DnaK / DnaJ / GrpE mixture 分子シャペロンにつきましては、こちらをご覧ください。