DsbC Set(旧 DS supplement)
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細胞外に分泌されるタンパク質など、タンパク質の種類によっては、正しい高次構造の形成や維持にジスルフィド結合 disulfide bond (SS結合 SS-bond またはジスルフィド架橋 disulfide bridge とも呼ばれる)が必要な場合があります。ジスルフィド結合は、近接する2つのシステイン側鎖のスルフヒドリル(SH-)基が酸化されて形成される結合のため、ジスルフィド結合形成にはSH基が酸化されうる環境が必要です。また、正しいシステイン間でのジスルフィド結合形成には、ジスルフィド結合異性化活性を有する酵素が必要な場合もあります。
DsbC Set(#PF005-0.5)には、ジスルフィド結合形成が可能な環境にするための酸化剤として酸化型グルタチオン(GSSG)とジスルフィド結合イソメラーゼとして大腸菌のDsbCが含まれています。
DsbC Set(#PF005-0.5)には、タンパク質合成試薬は含まれておりません。PUREfrex®2.1(#PF213-0.25)に添加して使用することで、正しいジスルフィド結合を持った、活性を有するタンパク質を合成することができます。
正しい高次構造が形成できず、不溶性となってしまうタンパク質を合成する場合には、DnaK Mix(#PF003-0.5)やGroE Mix(#PF004-0.5)等の分子シャペロンを反応液にさらに添加して合成することをお奨めいたします。
製品番号 | 製品名称 | 容量 | 国内法規制 *1 | 希望販売価格 *2 | 製品添付文書 | SDS |
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PF005-0.5 | DsbC Set | 500 µL 反応用 | 非該当 | 10,000円 | ||
PF005-10ML | DsbC Set | 10 mL 反応用 (5x 2 mL) *3 |
非該当 | 160,000円 |
製品構成
500 µL 反応用
容量 | 内容 | 開封後保存温度 *1 | |
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GSSG | 25 μL | 酸化型グルタチオン (60 mM) | -20℃ |
DsbC | 25 μL | 大腸菌 DsbC (320 μM) *2 | -20℃もしくは-80℃ *3 |
Dilution Buffer | 500 μL | 30%グリセロール溶液 | -20℃ |
2 mL 反応用
容量 | 内容 | 開封後保存温度 *1 | |
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GSSG | 100 μL | 酸化型グルタチオン (60 mM) | -20℃ |
DsbC | 100 μL | 大腸菌 DsbC (320 μM) *2 | -20℃もしくは-80℃ *3 |
Dilution Buffer | 500 μL | 30%グリセロール溶液 | -20℃ |
使用方法
DsbC Setを添加したタンパク質合成は、任意の反応液量で行うことができます。例えば、PUREfrex®2.1(#PF213-0.25)を使用して、0.5 mM Cysteine、4 mM GSH、3 mM GSSG、4 μM DsbC を添加して、液量 20 μLで合成する場合は以下のように反応液を調製してください。
- Solution I、Cysteine、GSH、GSSG を、室温~37℃で 1 分間ほど温めて完全に融解し、氷上に置きます。
- Solution II、Solution III、DsbC を氷上で融解します。
- 融解したSolution I、II、III、Cysteine、GSH、GSSG、DsbC を軽くボルテックスした後、遠心して内容物をチューブ下部に集めます。
- DsbC をDilution Buffer で 4 倍に希釈します。また、GSSG を水で 3 倍に希釈します。
- 以下のように反応液を調製します。(DNAは、1 kbpあたり0.5-3 ng/μLになるように添加してください。)
Water 5-X μL Solution I 注1 8 μL Cysteine 1 μL GSH 1 μL GSSG 注2 1 μL Solution II 1 μL Solution III 2 μL DsbC(4倍希釈) 注3 1 μL 鋳型DNA 注4 X μL Total 20 μL - 37℃のヒートブロック又はウォーターバスで2~6時間反応させて、タンパク質を合成します。注5
- 合成されたタンパク質を、それぞれの目的に使用します。
注意点
使用上の注意
DsbC Set(旧 DS supplement)は研究用試薬です。ヒトを含む動物などへの投与、臨床、診断など他の用途への使用を禁じます。また、食品、家庭用には使用しないでください。
DsbC Set(旧 DS supplement)を使用する際には、RNaseフリーの水、試薬、器具類を使用してください。また、手袋、マスクの着用をお勧めします。