PUREfrex®2.1

こちらは、2017年10月に発売の新製品です。
お見積およびご注文に関するお問い合わせは、コスモ・バイオ(株)様までお願いいたします。

本製品に含まれるリボソームの製造方法が変更になります。詳しくは、こちらをご覧ください。(2018年4月 お知らせ)

PUREfrex®2.1 は、より細かくタンパク質の合成条件を検討できるように、PUREfrex®2.0 の反応液組成を維持したまま、還元剤の選択を可能にするために、Solution I を細分化したキットです。

特に、酸化還元状態のコントロールが重要となるジスルフィド結合を含むタンパク質の合成におすすめいたします。添加剤である、DS supplement (#PF005-0.5) と合わせてお使いください。

PUREfrex®2.1 は、分子シャペロンを含んでおりません。そのため、合成するタンパク質によっては、正しい高次構造が形成できず、不溶性となる場合もあります。このような場合には、分子シャペロンをタンパク質合成時に添加することにより解決できることがあります。本キットへの添加剤として、DnaK mix(#PF003-0.5)GroE mix(#PF004-0.5)もご使用頂けます。

製品番号 製品名称 容量 MSDS *1 価格(税抜) 説明書
PF213-0.25 PUREfrex® 2.1 250 µL 反応用 24,000円 PDF
PF213-0.25-5 PUREfrex® 2.1 5X 250 µL 反応用 108,000円 PDF

*1) MSDS欄に – が表示されている場合は、MSDS制度の対象となる化学物質は含まれておりません。

利用例

ジスルフィド結合が必要なタンパク質の合成

異なる種類の還元剤を用いて、2種類のタンパク質を合成し、その合成量と活性を比較した結果、合成量に違いはありませんが、ジスルフィド結合の形成効率が異なることがわかりました。

1. IgG の形成

ジスルフィド結合(SS結合)により、2本のL鎖(軽鎖)と2本のH鎖(重鎖)の4量体構造を形成する IgG を、異なる種類の還元剤を用い、GSSG(酸化型グルタチオン)、大腸菌のジスルフィドイソメラーゼであるDsbC、分子シャペロンを添加して合成し、その合成量と活性を比較しました。その結果、還元ゲルの泳動解析から合成量に大きな違いは見られなかったものの、活性は使用する還元剤の種類により異なることがわかりました。

PUREfrex® で合成したIgGの抗原への結合性、およびインターナリゼーションを市販品と比較したデータを調べた結果は、こちらのポスターをご覧ください。
「再構成型無細胞タンパク質合成システムPUREfrexを用いた全長IgG抗体の合成法開発(2017年)

また、scFv やFab の合成に関するデータは、こちらのポスターをダウンロードください。
「タンパク質合成能力が増大したPUREfrex®2.0によるFab、ToxinおよびImmunotoxinのin vitro 合成(2015年)」

使用したキット

*2:PUREfrex®2.0(#PF201-0.25)に含まれるDTTの終濃度は2 mMです。

2. 酸性ホスファターゼ(AppA)の活性

ジスルフィド結合(SS結合)が必要な大腸菌AppA *1を、2種類の還元剤、DTTとGSH(還元型グルタチオン)を用い、濃度を振ったGSSG(酸化型グルタチオン)と大腸菌のジスルフィドイソメラーゼであるDsbCを添加して合成し、その合成量と活性を比較しました。その結果、還元ゲルの泳動解析から合成量に大きな違いは見られなかったものの、活性は使用する還元剤の種類と濃度により異なることがわかりました。

(*1:AppAはジスルフィド結合が5ヶ所存在し、その内、1ヶ所が連続していないシステイン間でのジスルフィド結合です。)

使用したキット

*2:PUREfrex®2.0(#PF201-0.25)に含まれるDTTの終濃度は 2 mMです。

製品構成

PUREfrex®2.1 の各Solutionに含まれる内容物の詳細については、非公開となっております。

  容量 内容 開封後保存温度 *1
Solution I *2 100 μL アミノ酸、NTP、tRNA、酵素の基質など -20℃
Solution II 12.5 μL タンパク質 (30% グリセロール溶液) -20℃もしくは-80℃ *3
Solution III 25 μL リボソ – ム (20 μM) -80℃ *3
Cysteine 20 μL システイン (10 mM) -20℃
DTT 20 μL ジチオトレイトール (40 mM) -20℃
GSH 20 μL 還元型 グルタチオン (80 mM) -20℃
DHFR DNA *4
塩基配列
10 μL 大腸菌 DHFR 遺伝子を含む PCR産物 (20ng/μL) -20℃

*1) キット開封前は、-80℃で保存してください。
*2) Solution I には、システインと還元剤が含まれておりません。タンパク質合成時には、必要に応じて添付のシステイン、還元剤を添加してください。
*3) 使用後の残りの反応液を-80℃で保存する場合、液体窒素やドライアイス/エタノールなどで急速凍結してから保存してください。必要に応じて分注し、凍結融解の繰り返しをできるだけ避けてください。
*4) タンパク質合成の陽性コントロール用として使用する際は、20μLの合成反応液に、1μLを添加してください。

使用方法

PUREfrex®2.1 を用いたタンパク質合成は、任意の反応液量で行うことができます。例えば、液量20μLで、0.5 mM システイン、4 mM GSH を添加して合成する場合は以下のように反応液を調製してください。

  1. Solution I、Cysteine、GSH を、室温~37℃で1分間ほど温めて完全に融解し、氷上に置きます。
  2. Solution II とSolution III を氷上で融解します。
  3. 融解したSolution I、II、III、Cysteine、GSH を軽くボルテックスした後、遠心して内容物をチューブ下部に集めます。
  4. 以下のように反応液を調製します。(DNAは、1kbpあたり0.5-3 ng/μLになるように添加してください。)
    Water 7-X μL
    Solution I 8 μL 注1
    Cysteine 1 μL
    GSH 1 μL
    Solution II 1 μL
    Solution III 2 μL
    鋳型DNA 注2 X μL
    Total 20 μL
  5. 37℃のヒートブロック又はウォーターバスで2~6時間反応させて、タンパク質を合成します。注3
  6. 合成されたタンパク質を、それぞれの目的に使用します。注4

注1. PUREfrex®2.0とは使用量が異なりますので、ご注意ください。
注2. 鋳型DNAは、目的のタンパク質に合わせてお客様の方でご用意ください。
調製方法に関しましては、鋳型DNAのサイトをご覧ください。
注3. 気相の恒温槽(培養用恒温器など)で反応すると、反応液の温度の上昇に時間がかかり、合成量が低くなります。
注4. SDS-PAGEによる合成の確認は反応液を水で希釈してから泳動してください。詳細は、こちらのサポート情報からダウンロードください

使用上の注意

PUREfrex®は研究用試薬です。ヒトを含む動物などへの投与、臨床、診断など他の用途への使用を禁じます。また、食品、家庭用には使用しないでください。 PUREfrex®を使用する際には、RNaseフリーの水、試薬、器具類を使用してください。また、手袋、マスクの着用をお勧めします。