PUREfrex®2.1
2021年9月より、10 mL 反応液の規格を販売しております。
製品のお見積およびご注文に関するお問い合わせは、コスモ・バイオ(株)様までお願いいたします。
また、2020年12月より、構成因子を一部変更しておりますので、詳細につきましてはこちらをご覧ください。「構成因子の一部変更のお知らせ」
PUREfrex®2.1 は、より細かくタンパク質の合成条件を検討できるように、PUREfrex®2.0 (#PF201-0.25) の反応液組成を維持したままSolution I を細分化し、還元剤の選択を可能にしたキットです。
特に、酸化還元条件のコントロールが重要となるジスルフィド結合を含むタンパク質の合成におすすめいたします。
添加剤である、DsbC Set (#PF005-0.5) あるいは PDI Set(#PF006-0.5)と合わせてお使いください。
PUREfrex®2.1 は、分子シャペロンを含んでおりません。そのため、合成するタンパク質によっては正しい高次構造が形成できず、不溶性となる場合もあります。このような場合には、分子シャペロンをタンパク質合成時に添加することにより解決できることがあります。本キットへの添加剤として、DnaK mix(#PF003-0.5)とGroE mix(#PF004-0.5)もご用意しております。
*1)化学物質排出把握管理促進法、労働安全衛生法、毒劇及び劇物取締法、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(通称「カルタヘナ法」)
*2) 記載の希望販売価格は、予告なく改定される場合があります。また、「希望販売価格」は参考価格であり、販売店様からの実際の販売価格ではございません。ご注文の際には販売店様へご確認ください。表示価格に消費税は含まれておりません。
*3) より少量での分注をご希望の場合は、チューブ1本あたり700円(税別)で承ります。
製品構成
PUREfrex®2.1 の各Solutionに含まれる内容物の詳細については、非公開となっております。
250 µL 反応用
容量 | 内容 | 開封後保存温度 *1 | |
---|---|---|---|
Solution I *2 | 100 μL | アミノ酸、NTP、tRNA、酵素の基質など | -20℃ |
Solution II | 12.5 μL | タンパク質 (30% グリセロール溶液) | -20℃もしくは-80℃ *3 |
Solution III | 25 μL | リボソ – ム (20 μM) | -80℃ *3 |
Cysteine | 20 μL | システイン (10 mM) | -20℃ |
DTT | 20 μL | ジチオトレイトール (40 mM) | -20℃ |
GSH | 20 μL | 還元型 グルタチオン (80 mM) | -20℃ |
DHFR DNA *4 塩基配列 |
10 μL | 大腸菌 DHFR 遺伝子を含む PCR産物 (20ng/μL) | -20℃ |
2 mL 反応用
容量 | 内容 | 開封後保存温度 *1 | |
---|---|---|---|
Solution I *2 | 800 μL | アミノ酸、NTP、tRNA、酵素の基質など | -20℃ |
Solution II | 100 μL | タンパク質 (30% グリセロール溶液) | -20℃もしくは-80℃ *3 |
Solution III | 200 μL | リボソ – ム (20 μM) | -80℃ *3 |
Cysteine | 160 μL | システイン (10 mM) | -20℃ |
DTT | 160 μL | ジチオトレイトール (40 mM) | -20℃ |
GSH | 160 μL | 還元型 グルタチオン (80 mM) | -20℃ |
DHFR DNA *4 塩基配列 |
10 μL | 大腸菌 DHFR 遺伝子を含む PCR産物 (20ng/μL) | -20℃ |
*1) キット開封前は、-80℃で保存してください。
*2) Solution I には、システインと還元剤が含まれておりません。タンパク質合成時には、必要に応じて添付のシステインおよび還元剤を添加してください。
*3) 使用後の残りの反応液を-80℃で保存する場合、液体窒素やドライアイス/エタノールなどで急速凍結してから保存してください。必要に応じて分注し、凍結融解の繰り返しをできるだけ避けてください。
*4) タンパク質合成の陽性コントロール用として使用する際は、20 μLの合成反応液に、1 μLを添加してください。
使用方法
PUREfrex®2.1 を用いたタンパク質合成は、任意の反応液量で行うことができます。例えば、液量20 μLで、0.5 mM システイン、4 mM GSH を添加して合成する場合は以下のように反応液を調製してください。ジスルフィド結合(SS結合)形成のための添加剤である DsbC Set(#PF005-0.5)あるいは PDI Set(#PF006-0.5)を添加して合成する場合の調製方法は、各製品情報ページをご覧ください。
- Solution I、Cysteine、GSH を、室温~37℃で1分間ほど温めて完全に融解し、氷上に置きます。
- Solution II とSolution III を氷上で融解します。
- 融解したSolution I、II、III、Cysteine、GSH を軽くボルテックスした後、遠心して内容物をチューブ下部に集めます。
- 以下のように反応液を調製します。(DNAは、1kbpあたり0.5-3 ng/μLになるように添加してください。)
Water 7-X μL Solution I 8 μL 注1 Cysteine 1 μL GSH 1 μL Solution II 1 μL Solution III 2 μL 鋳型DNA 注2 X μL Total 20 μL - 37℃のヒートブロック又はウォーターバスで2~6時間反応させて、タンパク質を合成します。注3
- 合成されたタンパク質を、それぞれの目的に使用します。注4
注意点
注1) PUREfrex®2.0とは使用量が異なりますので、ご注意ください。
注2) 鋳型DNAは、目的のタンパク質に合わせてお客様の方でご用意ください。調製方法につきましては、「鋳型DNAについて」のページをご覧ください。
注3) 気相の恒温槽(培養用恒温器など)で反応すると、反応液の温度の上昇に時間がかかり、合成量が低くなります。
注4) SDS-PAGEによる合成の確認は反応液を水で希釈してから泳動してください。詳細は、サポート情報の「PUREfrex反応液のSDS-PAGE」をご覧ください。
使用上の注意
PUREfrex®は研究用試薬です。ヒトを含む動物などへの投与、臨床、診断など他の用途への使用を禁じます。また、食品、家庭用には使用しないでください。 PUREfrex®を使用する際には、RNaseフリーの水、試薬、器具類を使用してください。また、手袋、マスクの着用をお勧めします。